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フェアリームービー1

※赤い靴・シュバンクマイエル・トルンカ・ティンカーベル・モスラ・シルフィード・大魔神など

フェアリームービー3

※森やすじ・ジェリーアンダーソン・手塚治虫・藤城清治・うしおそうじ・タツコノプロなど

 

 

21.「 映画ブリガドーン(Brigadoon)より

 

アメリカ、M・G・M作品…1954年 

 

監督…ヴィンセント・ミネリ

原作…アラン・ジェイ・ラーナー

   フレデリック・ロー

作詞…アラン・ジェイ・ラーナー

作曲…フレデリック・ロー

美術…セドリック・ギボンズ

 

主演…ジーン・ケリー

   ヴァン・ジョンソン

   シド・チャリシー

   ほか

      

※ミュージカル黄金期に創られた中にあって、凡作と評される映画。

 大人のメルヘンのわからない人の評は、気にしないことにいたしましょう(^_^;)

 100年に一度現れる、幻の村ブリガドーンに住む女性と、ニューヨークっ子の恋物語です。

 スコットランドの美しい風景を舞台に、不思議でメルヘンチックな恋物語が展開します。

 美脚シド・チャリシーの好きな人にははずせない映画です。

 ところでこの映画、日本のエンターティメントに意外な形で影響を与えています。

 妖怪マンガの巨匠、水木しげる氏の代表作「ゲゲゲの鬼太郎」の一編「妖怪大戦争」の巻に「ブリガドーン現象」なる専門用語として登場します。

 また、NHKで1979年から82年まで放送されていた人形劇「プリンプリン物語」の中で、ブリガドーンならぬドーンブリカという同じような設定の幻の街の名として登場しています。

 おそらく、これらの関連について伝えた記事は他にはないでしょう。

 すごいぞ、妖精どっとこむ!(^_^;)


ブリガドーン

 


 

 

 

 

22.「 東映アニメーション(東映動画)初期作品群(予告編)

 

白蛇伝…1958年

少年猿飛佐助…1959年

西遊記…1960年

安寿と厨子王丸…1961年

アラビアンナイト・シンドバッドの冒険…1962年

わんぱく王子の大蛇退治…1963年

 

※東映動画(東映アニメーションの前身)制作による、珠玉の初期作品群です。6作品を一挙に紹介いたします。

 本当に素晴らしい!

 

 

東映アニメーション(東映動画)


 

 

 

 

23.「 魔女っ子シリーズ(東映アニメーション)初期作品群(OP)

 

魔法使いサリー…1966〜68年

ひみつのアッコちゃん…1969〜70年

魔法のマコちゃん…1970〜71年

さるとびエッちゃん…1971〜72年

魔法使いチャッピー…1972年

ミラクル少女リミットちゃん…1973〜74年

魔女っ子メグちゃん…1974〜75年

 

※東映動画(東映アニメーションの前身)制作による、珠玉の初期作品群です。魔女っ子じゃない作品も有りますが、サリーちゃんの延長線上であるということで、グループ化できると思います。

 7作一挙に紹介いたします。

 

 

東映アニメーション(東映動画)


 

 

 

 

24.「 オズの魔法使(The Wizard of Oz)

 

MGM制作…1939年

監督…ヴィクター・フレミング(Victor Fleming)

 製作…マーヴィン・ルロイ(Mervyn LeRoy)

原作…L・フランク・ボーム(LFrank Baum)

脚本…ノエル・ラングリー(Noel Langley)

   フローレンス・ライアソン(Florence Ryerson)

    エドガー・アレン・ウルフ(Edgar Allen Woolf)

音楽…ハロルド・アーレン(Harold Arlen)

作詞…E・Y・ハーバーグ(E・Y・Harburg)

美術…セドリック・ギボンズ(Cedric Gibbons)

 

キャスト

 

ジュディ・ガーランド(Judy Garland)

フランク・モーガン(Frank Morgan)

レイ・ボルジャー(Ray Bolger)

 

※生涯を通じてわすれられない映画。人生にも影響を与えています。

 

※現在では、ほとんどの場合「オズの魔法使い」と表記されますが、オリジナルを尊重して送り仮名は省略しています。

 

 

オズの魔法使


 

 

 

 

25.「 はやぶさ(探査機)

 

※宇宙科学研究所(ISAS)

2003年5月9日打ち上げ〜2010年6月14日帰還

 

※妖精の定義にもいろいろあるでしょうが、持論としてメカでも人格を持てば、妖精となりうると考えています。一例を上げればドラえもんがそうです。

  宇宙から帰還した「はやぶさ」もその意味において、りっぱに妖精です。

実際に存在するメカがこれほど多くの人の声援を受け、そして、見守られた例はかつてなかったのではないでしょうか?

 本当に胸を熱くさせられました。お帰り「はやぶさ」!

 

※映像紹介

 

1.NASAがとらえた大気圏突入で燃える「はやぶさ」。先頭をカプセルが飛んでいる!

 

2.探査機はやぶさ イトカワをねらえ!(前・後編)

 

※泣けます(^_^;)

 

はやぶさ



 

 

 

 

26.「 妖精(Die Feen )ワーグナーによるオペラ

 


1833年作曲

1888年初演

 

作曲…リヒャルト・ワーグナー

 

3幕からなるオペラの総演奏時間は2時間45分とのことですが、未見です(^_^;)

 部分抜粋をお届けします。

内容については、下記をご参照下さい。


リヒャルト・ワーグナー

 

妖精(Die Feen)

 

 

 

 

27.「借りぐらしのアリエッティ 妖精(スタジオジブリの映画)

 


2010年7月公開予定(※6月現在)

 

※ジブリもいよいよネタに困ってきたのか、ついにあからさまに妖精の作品を手がけることになりました。

 主題歌を担当したケルトミュージシャンのセシル・コルベルは声も曲も良いですね。


借りぐらしのアリエッティ

 

セシル・コルベル

 

 

 

 

28.「平井堅 キミはともだち(プロモーションビデオ)

 

2004年5月19日発売

作詞・作曲…平井堅

 

※NHKみんなのうたで放映されたときに、非常に印象に残った作品です。

 平井堅の通算21枚目のシングル用のPV(プロモーションビデオ)です。

 感動作です。


 

 

29.「コメットさん

 


第一期1967〜1968年

主演…九重裕三子

 

第2期1978〜1979年

主演…大場久美子

 

※第一期の九重裕三子バージョンは、善人成長ホルモンを活性化し、悪人予防ワクチンのような効果のある番組です。

 成長期にこれを見て育った子供は、幸せ者と思います。

 ワクチンをうっても効かない人もいるでしょうが、悪人の数は、かならず減ったはずです。

 つまりは、アトムやムーミンやブラックジャックやハイジやフランダースの犬とおなじような番組です。

 子供に想像の楽しさを教え、豊かな情感を与える番組です。

 当時としては、大変手の込んだ作りになっていて、少しでも良質のファンタジーを届けようとする、作り手のあったかさを感じとれる内容でした。

 最近こういう番組を見かけなくなったようで、気がかりです。

 ところで、タイトルに使われているアニメは、小品ながらとてもすばらしいできだと思いますが、後になって芝山努氏の作と知ってあらためて納得しました。

 芝山氏は、日本のアニメにおいて、動き方の手本を創って来たような方です。

すごいクリエーターが参加していたわけです。

 音楽にしても作詞は寺山修司氏ですし、出演者も今では考えられないくらい豪華なキャストです。

 ケーブルテレビでたまにやってますので、レトロで良ければチャンスの有る方はどうぞご一見のほどを。

 第2期の方は、大場久美子ファンのためにつくられた番組ですから、アイドル好きな人はどうぞ。

 

コメットさん

 

芝山努


 

 

 

 

 

30.「日本誕生(予告編)

 

 

1959年10月25日公開

東宝映画

 

監督…稲垣浩

特技監督…円谷英二

脚本…八住利雄

   菊島隆三

音楽…伊福部昭

 

主演…三船敏郎

他豪華オールスターキャスト

 

※東宝オールスターによる、豪華古代スペクタル巨編。

オープニングの日本列島の誕生、ヤマタノオロチ退治、ラストの天変地異など、技術の粋を集めた特撮シーンが満載。

円谷英二監督自身で認める円谷特撮の代表作。

実際、素晴らしいです。

ドラマ部分も丁寧に作ってあるし、役者もまじめに演じています。

脚本も悪くないです。

日本映画史を飾る大傑作ではないかもしれないが、近年の映画に感じない良さを感じます。

最近ケーブルテレビでハイビジョン放送され、色のきれいなバージョンで見ました。

これまでの印象とまったく違って見え、別の作品のように感動しました。

本来の質を再認識させられた気がします。

子供たちに自分の国の神話を教えない国は、世界でも珍しいと聞きます。

本作は、大人向けなので、子供には難しい内容かもしれません。

東映動画に「わんぱく王子の大蛇退治」という作品がありますが、劇映画ではあまり思いつきません。

科学的、合理的にはおかしなお話でも、神話はご先祖様の知恵の結晶です。

子供バージョンの作品は、もっとあっても良いと思います。

神話を 心のどこかに同居させることができれば、それは人間の幅づくりに寄与するように思えるのですが(^_^;)

 

 

日本誕生

 

 

 

 

 

31.「ナージャと竜王

 


1979年

上海美術電影スタジオ

 

※中国製のファンタジーアニメです。

 このフェアリー・ムービーの22で紹介している東映動画の初期作品「白蛇伝」「少年猿飛佐助」「西遊記」などとほぼ同世代の作品と言えます。

見比べると、同じ東洋文化圏の中での近似性と違いを見る思いがして、面白いです。

 東映動画のほうは、戦後13年経ってほとんどゼロからの出発となったわけですが、世界、特に戦勝国である欧米のマーケットを意識した作品づくりを目指し、最初から好位置をキープできた先見性と力量を見る思いがするのです。

 ディズニーという手本があって、方向性を見出し易かったのは確かですが、一番の問題は、ディズニーという欧米流の表現と、東洋流との調和であったと思います。

 東映動画は、国際マーケットを意識することから、不必要と思われる民族性へのこだわりを可能な限り小さくしました。

 一方で、ディズニー作品との差別化と個性の発揮のため、東洋的な民族性を積極的に表現しました。

 民族性の中で、残す部分と削る部分をバランス良く、かつ大胆に処理し、うまくアレンジしたのです。

 結果として、まるでジャズのようなティストの作品ができました。

 他文化をうまく取り込んでアレンジするのは、日本人の特質なのでしょう。

 同じフルアニメーションを製作していた時代、オーケストラのディズニーに対して、ジャズの東映動画ができあがったのです。

 現在に至る、日本のアニメーションは、ジャズからの出発だったわけです。

 時代にややずれはありますが、上海で製作されたこの作品を、上述の図式に当てはめて考えると、ディズニーを手本にしたフルアニメーションという出発点は同じながら、東映動画との違いが際立ってくるように思います。

 ナージャは、民族性を強調した作品です。

 指揮者がいて、楽譜があるところは、まるでオーケストラと同じような形式ですが、中身は中国の伝統音楽です。

 ジャズ化して、多様で多彩な展開を見出した日本のアニメに対して、伝統に執着した中国アニメ。

 国民性の違いを見るようで面白いです。


ナージャと竜王


 

 

 

 

32.「La Belle Au Bois Dormant(眠りの森の美女)

 


プロローグと3幕のバレエ

1890年初演

 

作曲…ピョートル・チャイコフスキー

原作…シャルル・ペロー初演

 

※無料でこれだけのものが楽しめるなんて。

 YouTubeをあらためてほめたたえたい気持ちに包まれます。

  お時間のある方は、YouTubeに直接アクセスして、つづきをお楽しみ下さい。

 

 

眠りの森の美女

 

チャイコフスキー


 

 

 

 

 

33.「電子時代のアート事情(ipadで古典的な肖像画を描く)

 


※話題のアップルipad。

 キャンバスの代わりにipad、筆の代わりに指ですか(^_^;)

 油彩画による古典写実派としては、何かを感じずにはいられません。




 

 

 

 

34.「妖精のメイクと新体操フェアリージャパン

 

フェアリージャパンは、新体操団体競技の日本のナショナルチームの愛称です。

 かつて、バレエの舞台によって妖精のイメージは影響を受けました。

 次世代の妖精のイメージをつくる担い手は、新体操をはじめとしたアスリートの美女たちなのかもしれません。

 一例となるのか?(^_^;)

 妖精のメイクの紹介です。

 

 

フェアリージャパン

 



 

 

 

 

 

35.「ジョージ・パル(ファンタジックムービー・クリエーター列伝)

 

※現実ではありえない世界を描くことは、映画の魅力のひとつです。

 映画の技術の進歩とともに、映画の内容はより壮大に、より綿密に、よりリアルになりました。

 今や、頭の中でイメージできるものは、すべて映像化できると言われても、素直に信じれるほどです。

 テレビも3D元年です。

 映像文化バンザイ!

 

 けれどもです。

 駄作だらけ、見ない方が良い作品のあまりに多いこと。

 特にシリーズ化され、大ヒットを続ける作品ほど魅力を感じません。

 

 ひとこと申します。

 一時期香港の空手映画のことをカンフー映画と称していましたが、CGを売り物にする今のハリウッド映画は、カンスー映画です。

 カンスーとは、つまり、関数のことです。

 静かな水面に小石を落とすと、ポチャンと沈んで波紋が広がります。

 これをCGで映像化するときに使われるのが数値公式である関数です。

 プログラミングの分野で考えると、CGの発達とは、関数の発達の歴史であることがわかります。

 すぐれた関数の開発は映像をよりリアルにし、自然現象を自由に再現させるのです。

 ハリウッドが莫大な人的資源と資金をかけて追い求めるものは、すなわち、最先端の関数に他なりません。

 一つの関数を見つけた効果は絶大です。

 水面の波紋をリアルに見せる関数は、何万という矢が的に向かって飛ぶシーンにも使われ、クライマックスを彩ります。

 草原に集結した、何十万という軍勢がいっせいに敵に向かって突進するシーン、嵐で家屋が飛ばされるシーン、豪華客船が波をけたてて走る海のシーン、爆発のシーン、星空の動くシーン、CGとは気づかない、日常のちょっとしたシーンなどなど。

 つまり、優秀なソフトは、映画に多大の貢献をする一方、同じような広がり方、壊れ方、順番になる映像を大量につくりだしていることになるのです。

 もとをたどれば、ただ一つの関数が映像を仕切っているのです。

 

 料理が何百種類も並んでいたとしても、使われている食材がすべて牛肉だったら、一皿食べたらもう十分という具合でしょうか。

 ですから、長い間映画館に行っていません(^_^;)

 

 さて、長い前置きになりました。

 いきなりですが、往年の映像クリエーターの一人、ジョージ・パルを紹介します。

 CGのなかった時代、撮影所が、手作業による創意工夫に満ちた夢の創作工房だった頃の担い手です。

 日本の円谷英二監督と同時代で、ちょうどライバル関係にありました。

 お互いに尊敬しあっていたそうです。

 これを機会に、映画創世記からCGの手前までに活躍した、ファンタジック・ムービーのクリエーターたちを、今後も紹介して行こうと思います。

 この時代のクリエーターたちの業績を正しく認識し、いつまでも大切にする想いこそ、CGの未来を豊かにする条件であろうと思えてなりません。

 映像文化バンザイ!

 

※予告編集

 

 1.地球最期の日

 2.宇宙戦争

  3.タイムマシン

 4.謎の大陸アトランティス

 

ジョージ・パル

 



 

 

 

 

 

36.「ジョルジュ・メリエス(ファンタジックムービー・クリエーター列伝)

 


※フランス人ジョルジョ・メリエスは、映画創世記において、特殊撮影技術の数々を生み出し、魔術師と呼ばれた世界初の職業映画監督です

 SFX(特殊効果)、VFX(視覚効果)映像の元祖的存在です。

 もっとも有名な映画「月世界旅行」をご覧下さい。

 1902年と申せば、今から108年前、明治35年に製作された映画です。

 使われている技術こそ違えど、クリエーターの発想やこだわりという点で、ジェームス・キャメロン監督の最新作「アバター」と違いはないと思います。

 メリエスは、監督、撮影、脚本、演出、主演をこなし、セットや背景画も自分で手がけるワンマン作家でした。

 自身で切り開いた映像演出の世界に、のめり込んでいた姿を思い浮かばせます。

 結局、作品はマンネリ化してあきられ、最期には破産して、晩年にはモンマルトルの駅の売店で売り子をしていたそうです。

 売り子に身をやつしながらも、きっと頭の中は次回作の構想で夢いっぱいだったのではないでしょうか。

  メリエスの人物伝こそ、映画になりそうですね(^_^;)

 

ジョルジュ・メリエス

 

月世界旅行

 

 

 

 

37.「正岡憲三と瀬尾光世(ファンタジックムービー・クリエーター列伝)

 


※この番組の31.で、東映動画について少し触れさせて頂きました。

 戦後の第一作「白蛇伝」は、戦後13年経ってゼロからのスタートであると紹介しました。

 ゼロと言っても、言葉の意味する通りの白紙状態からの出発ではなかったのです。

 注釈が必要かとも思いましたが、完全にブランク状態の時期があったことも確かなので、文章のわかり易さを優先したのと、後日、戦前の日本のアニメの歴史を別途紹介することにして、あえてゼロと表現させて頂きました。

 敗戦による占領政策も一段落し、戦後復興が本格化したとき、産業界では戦前の技術者たちが復活して、高速鉄道や自動車や電化製品の開発を支える土台となりました。

 戦後、いきなり優秀な技術者が現れたのではなく、前の時代からの財産の引き継ぎだったわけです。

 日本のアニメ事情もある意味同じです。

 戦後の日本のアニメを立ち上げる土台となった人材は、戦前に育っていました。

 まずは、動画をご覧頂ければ、よけいな説明は不要でしょう。

 戦前のすごいアニメーターたちとその業績をご紹介します。

 「桃太郎 海の神兵」は全9巻あります。ご興味のある方は、YouTubeにてご覧下さい。

 戦時色はあっても、クリエーターたちが作品に込めた願いはわかります。

 戦時中のきびしい検閲をかいくぐって、良くこの内容で創ったものだと思います。

 ここでは牧歌的でありアクションシーンもある2.と、全体にゆかいな4.と、有名なアイウエオの歌のある5.と、緻密な描写で迫力のある出撃シーンの8.をお届けします。

 「くもとちゅうりっぷ」は全1巻です。


 

正岡憲三

 

瀬尾光世


桃太郎 海の神兵

 

くもとちゅうりっぷ

 

 

 

 

38.「レイ・ハリーハウゼン(ファンタジックムービー・クリエーター列伝)

 

コマ撮りによる特撮、いわゆるストップモーションアニメーターとして、50〜60年代に活躍した特撮界の巨匠のひとり。

 特撮の歴史に独自の足跡を残し、現在の映像作家たちにも大きな影響を与え続けています。

 ジョージ・パルや円谷英二監督と同時代の人ながら、ご存命なのもすごいです。

 

 コマ撮りされた恐竜や骸骨などと人間の合成が巧みで、重なった部分の境目に青い縁取りの影が出ないのことに驚かされたものです。

 合成にはいろいろな技法がありますが、当時の特撮映画ではフィルムを重ねて撮影する、多重撮影といわれる技法が良く使われました。

 成功すると、あり得ないシーンを創りだせますが、うまくやらないと、例えば、手前の人物のまわりに青い縁取りの影が出てしまうのです。

 一般に、ハリウッドの映画は境目がほとんど目立たないのに対して、日本の合成は、境目に青い影が出るのは日常茶飯事、ときには背景が透けて見えたりしました。

 合成のヘタクソさは、なれればかわいいもので、一種の見所として、特撮ファンに笑いの種を提供してくれたものです。

 それどころか、あまりに簡単にミニチュアとわかるシーンや、飛行機を吊っている糸が見えたりするシーンも必ずどこかにあり、青い影と合わせて3点セットのようなもの、言わばお約束みたいなものとして定着するほどでした。

 それでも、チャチと感じるシーンをいくつかがまんすると、逆にとてもミニチュアとは思えないような迫力のあるシーンがご褒美のように待っているのです。

 いつしか、チャチなシーンは、すごいシーンの前座のようなものという、特撮映画鑑賞マニュアルのようなものができていました。

 このように日本では、作り手と観客が一緒になって作品を成立させる共存共栄関係さえ生み出していたくらいです(^_^;)

 

 ところが、ハリーハウゼンの創る映像は、観客の援助を一切必要としないのです。

 ドキュメンタリー映画と見間違うばかりのリアルな画面を、これでもかと、誇らしげに突きつけて来るようでした。

 ハリーハウゼンは、他の特撮映画と張り合っていたのではなく、ドキュメンタリー映画と張りー合うゼンだったのです(^_^;)

 ただ、人形のコマ撮りの限界から、重量感にやや欠ける印象はありました。

 ジョージ・パルや円谷英二監督たちは、それで救われた部分もあったかもしれません(^_^;)

 50〜60年代、あの鮮明な画面に重量感までそろっていたら、他の技法では、対抗するのに苦労しただろうと思います。

 後日、特撮の専門書でハリーハウゼンの撮影方法を知りましたが、意外なほど簡単な仕掛けだったことに驚きました。

 

 概要は、こうです。

 机の上に、主役となる人形を置きます。

 背景に透過スクリーン(例えば半透明のアクリル白板でも良い)を置いて、後ろから映写機で背景になる画像を映写します。

 それを手前からカメラで撮影する。

 基本的な仕掛けはこれだけです。

  映写機はスライドでもかまいません。

  要するに、映写機とスクリーンの距離が短いのと、サイズが小さいので背景画が鮮明になるのです。

 映画館で映画を見る場合、スクリーンと映写機の距離は離れています。

 上映中は鮮明な画面に見えます。

 でも、スクリーンの前に人が立ったら、スクリーンの映像と現実の実像との見え方に大きな差があることがわかるはずです。

 古い白黒映画などで、人物と映写機にうつされた背景を合成したシーンをご覧になられたこともあろうかと思います。

 背景の前に俳優が浮き上がるように写って、すぐ合成とわかります。

 映写機で後ろからスクリーンに写すので、リアプロジェクションと呼ばれる技法です。

  手軽な技法ですが、観客にすぐそれとわかってしまうほど手前と背景の画面の鮮明度に大きな違いが出てしまいます。

 ハリーハウゼンの場合、机の上が舞台のセットです。

 背景の大きさも、新聞紙を広げたくらいもあれば十分なのです。

 これだと、映写機とスクリーンの距離は短くて済みますし、光の強さも失われずに投影されるので、背景は鮮明な画像になります。

 鮮明な画像を背景にして、前に人形の現物を置き、それをコマ撮りするわけです。

 ハリーハウゼンの合成に境目がないのはなぜか?という疑問の答えは、こんな簡単な仕掛けだったのです。

 要するに、フィルムを2重合成したのではなく、ライブ撮影だったのです。

 

 SF映画の傑作「2001年宇宙の旅」では、大きなスクリーンであっても、手前の人物との差が出ないような背景を創りだす、新しい技術が導入されました。

 スクリーンの後ろから写すと、どうしても布を透過する分画像はあまくなるので、それをやめ、前から直接投影することにしたのです。

 前からの投影なので、フロントプロジェクションシステムと申します。

 冒頭の猿人たちの暮らす有史以前の世界のシーン、背景はフロントプロジェクションで撮影されました。

 現代は、CGによるデジタル合成の力で、境目は遠い過去の遺物になりました。

 お約束がまた出たと思って楽しみのひとつにし、今の境目や吊りの糸はご愛嬌、なかったことにしましょうと、作り手と観客が共存共栄していた時代は、遠い遠い過去の話です。

 かつて、リアルさで他を圧倒していたハリーハウゼンの映像さえも、デジタル合成を前にしては、時の流れを感じずにはいられません。

  けれど、ハリーハウゼンは今だ健在です。

  たくましい生命力に乾杯!

 

「シンドバッド7回目の航海」

「アルゴ探検隊の大冒険」

「恐竜100万年」


レイ・ハリーハウゼン

 



 

 

 

 

 

39.「円谷英二と東宝特撮(ファンタジックムービー・クリエーター列伝)

 


※円谷英二特技監督。

  思い入れの強い人なので、コメントが難しいです。

 脳細胞の何パーセントかは、たぶん円谷作品でぎっしり詰まっているはずです。

  昔、昔、ビデオの生まれるずっと前のこと。

 野球中継が雨で中止になると、野球の代わりに「ゴジラ」や「ラドン」を、テレビで放送するときがありました。

 番組表で見つけた日は「あっ!」と叫んで、必死で雨の降ることを祈ったものでした。

 実際雨になり、番組の冒頭で「野球中止のため、劇映画を放送します」のクレジットを見たときは、飛び上がらんばかりのうれしさでした。

  そんな具合なので、放送中、まばたきを1回もしてなかったよと言われても素直に信じられるほど、異常に集中して鑑賞したものです。

 このとき、いくつかの脳細胞はフィルムと化し、円谷作品を焼き付け永久保存されたのだと思います。

 同じ世代の方ならおわかり頂けるでしょう(^_^;)

 大人になってからも興味はうすれることはなく、作品研究という形で今日まで至っています。

 今回は、個人的な関わりを強調してしまっておりますが、一般的なお話として、円谷英二と申せば、ゴジラの生みの親として知られ、世界中にファンがいます。

  けれど、円谷作品は、怪獣映画だけではありません。

 SF、戦争、歴史、怪奇、ファンタジー、神話、アクション、喜劇、科学、ドキュメンタリー映画などなど、関係分野は、多岐に渡っています。

  国際的な評価も高く、スピルバーグやジョージ・ルーカスなどにも影響を与えています。

 作品については詳細な解説や、研究書の類がすでに多数出ており、一応、円谷作品は語りつくされている感が有ります。

 ここでは、独自の見解を多少述べさせて頂きたく思います。

 いつかどこかに、記して残しておきたいと思っておりました。

 でも、たぶんこの先を読む人はいないでしょう。

 マニアックな世界の話ですから。

 それでも記するのは、オタクならではの使命感でしょうか。

 暇を見て、少しづつ、書き足して行くことにいたします。

 自分だけの楽しみとして(^_^;)

 

※予告編集

 

 「ゴジラ」(54)

「空の大怪獣ラドン」(56)

「白夫人の妖恋」(56)

「地球防衛軍」(57)

「ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐」(60)

「ガス人間第一号」(60)

「世界大戦争」(61)

「妖星ゴラス」(62)

「太平洋の翼」(63)

「マタンゴ」(63)

「海底軍艦」(63)

「モスラ対ゴジラ」(64)

「太平洋奇跡の作戦 キスカ」(65)

「大冒険」(65)

「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」(65)

 「連合艦隊司令長官 山本五十六」(68)

「緯度〇大作戦」(69)

「日本海大海戦」(69)


 

円谷英二

 

田中友幸


本多猪四郎

 

伊福部 昭

 

佐藤勝

 

ゴジラ


小松崎茂

 

三縄一郎

 

 

 

 

40.「岡本忠成と川本喜八郎(ファンタジックムービー・クリエーター列伝)

 


※日本を代表するアニメーション界の巨匠のお二人です。

 手塚治虫氏や宮崎駿氏ほど知られていないのは、中・短編が主であることや、鑑賞される場の違いでしょうか。

 岡本忠成さんは、主として子供を対象とした作品が多いせいか、大胆でわかり易く明朗なタッチの中に、色彩とアイデアを詰め込んだ絵本のような作品が多いのに対し、川本喜八郎さんの作品は、細部にまで極限にこだわる繊細さの中に、高い格調と芸術性を感じさせます。

 個性は違いますが、ともに、深い人間性を感じさせる作品を創り出す点では同じです。

  ともかく、この2本をご覧下さい。

  どちらも深いです。

 YouTubeありがとう(^_^;)

 

「不射之射」

「チコタン ぼくのおよめさん」

 

※この記事の書き込みの後、2010年8月23日、川本喜八郎氏がお亡くなりになりました。巨星墜つ。惜しい人をまた亡くしてしまいました。ご冥福をお祈りします。

 

岡本忠成

 

川本喜八郎

 

 

 

 

※つづきは、こちらでお楽しみ下さい。

フェアリームービー1

※赤い靴・シュバンクマイエル・トルンカ・ティンカーベル・モスラ・シルフィード・大魔神など

フェアリームービー3

※森やすじ・ジェリーアンダーソン・手塚治虫・藤城清治・うしおそうじ・タツコノプロなど